
PROFILE
久保寺 さん
板金、塗装と車修理をオールマイティーに対応できるキャリア22年のベテラン。特に高い塗装技術には定評がある。
車の「町医者」として
地域に愛される修理工場を目指します!
お客様の「分からない」を解消して、納得できる修理を提案
久保寺さんが仕事上、心掛けていることはなんですか?
「お客様ありき」ってことですね。お客様のニーズも“早く”とか“安く”とか“丁寧に”とか、ホントにさまざまなんです。このキズにはこの修理って固定観念は持たずに、まずはお客様のニーズを細かく聞いて、ベストな提案を心掛けています。

ユーザーは車や修理のことが分からないからお任せするしかないんですけど、だからこそ損したくない気持ちが働くと思うんですが。
そこなんですよ!分からないし損したくないから、「値段」で修理工場を探すと思うんですよね。でも、「このキズにはこの修理が必要で、そのためにかかる費用がこれだけで」というのが分かると、損するかもって不安が払拭できるんですよ。だから「とにかく安く」っていらしたお客様も、細かくニーズをヒアリングして、それに伴う対価を説明したら、想定していた予算より高くても車を置いていかれたり、その後も車検などの依頼に繋がるお客様も少なくありません。
お客様への説明は久保寺さんがされるんですか?
私がやります。「ニコニコ板金」は修理を担当する技術者がヒアリングをするので、お客様はどうして欲しいかを、細かく伝えることができます。お客様と技術者の距離が近いのが、うちの良さだと思いますね。
僕たちは体に不調を感じたらかかりつけのお医者さんに行くでしょ?それと同じように些細なことでも気軽に相談できる、車にとっての「町医者」みたいな存在でありたいなと思っています。

キャリアに裏付けされた総合力

僕は昭和の職人気質な親方たちにしごかれた、最後の世代だと思うんですよ。そんな人たちに鍛えられてキャリアを積んできているので、いつの間にか自分も総合的な力が身についていました。どれだけハイテクが進もうが、手作業でしかできない仕事もあるし、それに対応できる技術力と引出しの多さは、誰にも負けません!
ハイテクが進んでも、品質を決めるのは職人の「腕」
久保寺さんは塗装のスペシャリストだとお聞きしています。色合わせはメーカーの車体カラーが分かるとはいえ、ピッタリ色を合わせるには、高い技術力が問われるかと思うのですが… 調色に関してはハイテク化が進み、コンピュータで車体に合う色を自動測定してくれるんですよ。経年劣化で色落ちした部分まで測定されるので、一見ではリペアしたことが分からない程度まで再現してくれます。昔に比べると時間・手間が短縮されて修理費用のコスト減にも反映できるようになりました。
ただ、塗料だけでも200種類以上あって、それ以外にも板金塗装に使う素材は数多くあります。これらを組み合わせいくことで化学反応も起こるので、予想通りにいかないことは多いです。新しい素材も次々と出てきますし、常に素材の特性を勉強しつづけることは必要ですね。
最後はやっぱり職人の「腕」ってことですよね?
そうですね。僕はキャリア22年になるんですけど、ハイテク化されてなかった頃は、色合わせひとつをとっても職人の高い技術力、知識、感性が必要で、うまくいかないときは先輩方に聞くとすべて解決していましたし。
職人自身がコンピュータだった時代ですね
まさに(笑)。そんな人たちにゼロから板金・塗装を学べたことが、今、僕の財産になっています。